障害者手帳で受けられるサービスやサポート
障害者手帳は公的サービスやサポートを受けるのに必要な、いわばパスポートです。取得は強制ではありませんが、持っているとさまざまな恩恵が受けられます。
- ロービジョンケア
- 税金の減免
- 医療費助成
- 公共料金の割引
- 交通手段の割引
- 公営住宅の優遇
- 娯楽施設での割引
- 雇用の優遇
拡大読書器などロービジョンケアグッズの購入割引や視能訓練などのサポートが受けられます。
所得税や住民税、自動車税、贈与税、相続税などに割引があります。
お住いの自治体によって違いはありますが、医療費が割引になります。
NHK受信料の割引、携帯電話・スマホ料金の割引、郵便はがきの割引(青い鳥はがき)、美術館、博物館、動物園など公共施設の多くが手帳提示で割引になります。
JRの特急や新幹線、タクシー、バス、飛行機などほとんどの交通機関で割引になります。高速道路も事前に市区町村に登録しておくと半額になります。
市営住宅など公営住宅への入居の優遇措置があります。
映画館、ディズニーランド、USJ、東京スカイツリーなど多くの娯楽施設で割引があります。
障害者枠での採用があります。大手企業、優良企業ほどチャンスがあります。
障害者手帳が持つマイナスイメージについて
障害者手帳を持つと、現実がズシンとくるかもしれません。実際、後ろめたさや恥ずかしさを感じる人もいるようです。
しかし、「見えづらい」生活は一生続くわけです。
それが少しでもラクになったり、上向いたりすると考えれば、そのメリットも大きいのではないでしょうか。
障害者手帳の視覚障害での等級
障害者手帳は障害の程度に応じて1級から6級までの等級に分かれています。
視覚障害は視力と視野の観点から次のように基準が定められています。
等級 |
障害の状態(1、2、はどちらか一方を満たせばよい) |
---|---|
1級 |
両眼の矯正視力の和が0.01以下 |
2級 |
1、同じく0.02~0.04 2、両眼の視野がどちらも10度以内で、かつ、損失率95%以上 |
3級 |
1、同じく0.05~0.08 2、同じく10度以内で、かつ、損失率90%以上 |
4級 |
1、同じく0.09~0.12 2、同じく10度以内 |
5級 |
1、同じく0.13~0.2 2、同じく2分の1以上の視野の欠損 |
6級 |
片眼の視力が0.02以下、他眼の視力が0.6以下で、両眼の視力の和が0.2を超える |
障害者手帳の申請のしかた
- お住いの市区町村の福祉事務所や障害福祉担当課で「身体障害者診断書・意見書」(市区町村により名称が異なります)の用紙をもらいます。手帳用の専用診断書様式になっています。
- 身体障害者福祉法指定医に「身体障害者診断書・意見書」を記入してもらいます。医師全員が指定医というわけではありません。
主治医が指定医でなかったら、その病院で診断書が出せる別の医師に記入してもらうか、福祉窓口で教えてもらいましょう。指定医リストを持っています。
- 市区町村の福祉事務所や障害福祉担当課に「交付申請書」(市区町村委より名称が異なります)、「身体障害者診断書・意見書」、「証明写真」(手帳に貼ります)を提出して申請します。
証明写真は基本的にずっとその写真を使います。バス乗車の際などに見せるのでキレイに写ったものがいいですね。
また印鑑やマイナンバーが必要になることもあります。マイナンバーがなければ、通知カードにパスポートや運転免許証など身元が確認できるものを添えます。
代理人が申請するときは、これに加えて代理権の確認書類(委任状や新生写本にの健康保険証など)、代理人の身元確認書類(パスポートなど)が必要です。
- 審査され、障害等級が決定します。
- 手帳取得。申請から受け取りまでおよそ1か月~4か月かかります。
障害者手帳は取得に時間がかかるのでできるだけ早く申請しましょう。ホームページで用紙がダウンロードできるところもあります。またそのコピーをとっておくと、障害年金を申請する際にも使えるので便利です。
申請に関しては市区町村の福祉窓口で取り扱っているので、わからない点は問い合わせるといいでしょう。
障害者手帳と障害年金の違い
障害者手帳とよく似ているのが障害年金です。
障害者手帳と障害年金は制度が全く異なります。
障害年金って?
障害年金とは障害になった時に支払われる保険と考えるといいでしょう。
支払い対象となる疾病が決まっているわけではありません。障害により日常生活にどれだけ支障が生じているかで判断します。
たとえば、うつ病になって働きたいのに働けず困っている、そんなときに支払われるのが障害年金です。(20歳以上で国民年金にきちんと払っていることが大前提です。)
また障害になった時、この国民年金から支給されるのが障害基礎年金です。支給額は等級によってかわりますが、年間平均80万円前後です。
- 会社員がもらえる障害厚生年金
- 公務員がもらえる障害共済年金
会社員が加入する厚生年金から支給されるのが障害厚生年金です。障害になったら、障害基礎年金に加え障害厚生年金がもらえます。
公務員が加入している共済年金から支払われます。障害基礎年金と障害共済年金がもらえます。
ただし等級の軽い3級だと障害基礎年金がもらえません。障害厚生年金(または障害共済年金)のみ支給されます。
初診から5年以内に病気やケガが治り、3級より軽い障害が残った場合には「障害手当金」といって一時金が支給されます。障害手当金も障害厚生年金(障害共済年金)から出ています。
障害厚生年金(障害共済年金)は人によって金額が変わります。給料の高い会社に勤めていたり、対象となる配偶者がいる場合は多くもらえます。障害となった時点で加入していた年金からお金が支給されるからです。
また20歳未満で発病した場合は、20歳になったら障害基礎年金がもらえます。
障害者手帳と障害年金の関係
障害年金は障害の程度が軽いともらえません。
障害者手帳をもっているからといって、必ずしも全員障害年金が受け取れるわけではありません。気になるようなら主治医に「障害年金か障害者手帳の申請をしたいのですが、先生はどうお考えになりますか?」と訊いてみましょう。
障害年金と眼の障害での等級
1級、2級、3級とその下の障害手当金とに分けられています。基準がわかりづらいため、障害者手帳の等級と照らし合わしたものを紹介します。
等級
障害の状態
1級
両眼の矯正視力の和が0.04以下
【障害者手帳の1級と、2級の1、にあたる障害の重さ】2級
同じく0.05~0.08
両眼の視野がどちらも10度以内で、かつ、損失率95%以上
【障害者手帳の3級の1、と、2級の2、にあたる障害の重さ】3級
同じく0.1以下 障害手当金
・片眼の矯正視力が0.1以下
・両眼のまぶたに著しい欠損
・両眼の2分の1以上の視野の欠損、または両眼の視野がどちらも10度以内
・両眼の調節機能と、眼前の1点に視線を集中させる機能に著しい障害
・身体の機能に労働の制限を受ける、または制限を加えることを必要とする
詳しいことはお近くの年金事務所にお問い合わせください。障害基礎年金のみならお住いの市区町村の国民年金担当課へ。
※アントシアニンと緑内障の関係
アントシアニンが緑内障の防止に効果があるかどうかは分かっていません。
現段階では注目されているに過ぎない栄養素ということになるでしょう。
実際にもその検証が進められている最中です。
でも、そんなの待ってられないですよね。
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